コンピテンシー理論というのをご存知ですか?
「名前だけは聞いたことがある」「何となくは知っている」という人が多いと思います。
今回は、そんなコンピテンシー理論について解説とコメントをしていきます。
この記事を読むのに必要な時間は約 3 分です。
コンピテンシー理論とは?簡単に説明
まずは、『コンピテンシー』とは何なのか?という話です。
物凄くざっくり説明すると、
コンピテンシーのレベルについて
コンピテンシーにはレベルが存在します。
レベルが高ければ高いほど、良いとされています。
具体的には、
レベル | 行動 |
---|---|
1 | 【受動行動】人から言われてなど受動的な行動 |
2 | 【通常行動】決められたことをこなす行動 |
3 | 【能動・主体行動】自らの意思・選択によってする行動(最適な行動) |
4 | 【創造・課題解決行動】状況の打破・変化など、工夫を駆使する行動 |
5 | 【パラダイム転換行動】まったく新しい周囲の取っても意味のある行動 |
となっています。
レベル4からは、学生では5%程度しかいないそうです。
コンピテンシー理論のきっかけ
そもそも何故、コンピテンシー理論というものができたのか気になりますよね。
昔は、IQや学歴を基準に採用活動を行っていたそうなのですが、必ずしも高IQ・高学歴の人が高い業績やパフォーマンスを発揮するわけではないことがわかってきました。
そこで研究を重ねた結果、
- IQや学歴はパフォーマンスとそこまで相関性がない
- 高い業績・パフォーマンスの人達は、特有の行動とそれに基づく思考をしている
ということがわかりました。
それを他の人たちでも真似できるように体系化・理論化したわけなんです。
実際に活用するにはコンピテンシーモデルが必要
実際にコンピテンシー理論を利用して、人事評価や教育を行うのであればコンピテンシーモデルの作成が必要です。
業界や職種、立場によってハイパフォーマンスとなる行動特性というのは異なります。
どんな行動特性がハイパフォーマンスに結び付くのかを分析し、モデル化することによって、初めてコンピテンシーを利用した人事評価や教育するのが可能になるんです。
コンピテンシーモデルのタイプ
コンピテンシーモデルは一般的に3タイプに分かれます。
「理想型」「実在型」「ハイブリッド型」です。
理想型モデル
理想型モデルのコンピテンシーは、企業が求める行動特性です。
実在する人物かどうかは関係ありません。
実在型モデル
実在型モデルのコンピテンシーモデルは、実際に組織内にいる人をモデルとします。
デメリットとしては、サンプルが少ないとその行動特性が本当にハイパフォーマンスに繋がるのかが判別しにくいところです。
ハイブリッド型モデル
ハイブリッド型は、上記二つのモデルの良い所どりです。
基本的には、このハイブリッド型モデルを作成するのが好ましいとされています。
コンピテンシーモデルは周知すべき
人事評価や教育の際、上の立場だけがコンピテンシーモデルを知っていても意味がありません。
どういった行動特性が企業に取って好ましいものとなるかを周知することによって、公正さ・正当性・説得力が出てくるんです。
時代によって変更すべき
昔は、ハイパフォーマンスだった行動特性も時代によっては非効率となることも出てくるでしょう。
数年・数十年ごとに見直すべきでしょう。