内閣府が男女共同参画社会に関する世論調査の2019年版を公開しました。
内閣府が男女共同参画社会に関する世論調査の2019年版を公開しました。参照:男女共同参画社会に関する世論調査正直、長すぎて読む気が失せる人が多いと思うので、大事なところだけ要点をかいつまんでお伝えします。[estimated[…]
その最後の質問として、『男女共同参画社会に関する行政への要望について』というのがありました。
今回は、その質問と回答についてコメントします。
この記事を読むのに必要な時間は約 3 分です。
男女共同参画社会の達成状況
質問内容は、『あなたは、あなた自身の生活や身の回りの環境から判断して、現在、男女共同参画社会は達成できたと思いますか。この中から1つだけお答えください。』です。
色々な質問があった上で、最後に結論としてどう思うかという内容ですね。
回答としては、
- かなり達成できた
- ある程度達成できた
- わからない
- あまり達成できていない
- ほとんど達成できていない
の5択です。
結果としては、男女差はそこまで大きくなりませんでした。
全体として『達成できていない』の小計が56.5%です。まだまだですね。
ただ、『ほとんど達成できていない』と答えた人は9.9%しかいませんでした。
ある程度の効果は実感している人が多いということですね。
18~29歳に関しては、なんと『達成できた』の小計が56.0%です。この世代は男女ともに高い水準にあります。これは素晴らしいですね。
逆に『達成できていない』が特に多いのは、40~59歳の女性です。
男女共同参画社会に関する行政への要望
最後の質問内容は、『 「男女共同参画社会」を実現するために、今後、行政はどのようなことに力を入れていくべきだと思いますか。この中からいくつでもあげてください。(複数回答)(上位4項目) 』です。
回答としては、
- 子育てや介護中であっても仕事が続けられるよう支援する
- 保育の施設・サービスや、高齢者や病人の施設や介護サービスを充実する
- 子育てや介護などでいったん仕事を辞めた人の再就職を支援する
- 労働時間の短縮や在宅勤務の普及など男女共に働き方の見直しを進める
- 法律や制度の面で見直しを行う
- 国・地方公共団体の審議会委員や管理職など、政策決定の場に女性を積極的に登用する
- 民間企業・団体などの管理職に女性の登用が進むよう支援する
- 従来、女性が少なかった分野(研究者など)への女性の進出を支援する
- 女性に対する暴力を根絶するための取組を進める
- 男女の平等と相互の理解や協力について学習機会を充実する
- 女性や男性の生き方や悩みに関する相談の場を提供する
- 男女の平等と相互の理解や協力について広報・PRする
- その他
- 特にない
- わからない
です。
やはり、一時的に職場を離れることになってしまう女性への対策が必要という回答が多いですね。
これは引き続き対策を進めていただきたいと思います。
私がこの中で反対しているのは、女性の登用や進出支援についてです。
これの意味合いが「女性だからと差別することなく積極的に登用する」であればいいのですが、「女性だから積極的に登用する」の意味合いになってしまう気がしてなりません。
大事なことは、妊娠や出産・育児・介護などで女性が不利を被る世の中を変えることです。
女性を登用することが目的となってはいけません。
ここだけは死守していただきたいと思います。